WORKS
HOTEL KARAE
唐津のまちづくり会社「いきいき唐津株式会社」の複合商業施設開発プロジェクトの一環として3階に新規開業したホテル「HOTEL KARAE」のキックスタート支援に携わりました。
クライアントの「いきいき唐津株式会社」様は、まちの課題解決を様々なソーシャルビジネスを通して解決する、まちづくり会社として全国に名が通った会社です。例えば、地域の食や唐津焼の伝統文化を発信するカフェやギャラリー、古民家リノベーションを手掛けたり、映画館運営の新しいビジネスモデルを確立し、22年ぶりに唐津のまちに映画館を復活させたりなど、全国から事業化の成功事例を学ぶため視察が絶えないまちづくり会社となっています。私達がお手伝いをしたHOTEL KARAEは、いきいき唐津様が、商店街の再開発事業の一環として設立された商業施設「KARAE」の中にあり、ホテルがまちの魅力を伝えるメディアとなり、新たなそして多様な観光客の誘客ができる拠点となるようなホテルをつくりたいという想いを持たれていました。
そのような想いを形に、そして、ビジネスとして成功させるため、私達は、まずはマーケット調査をし、唐津及びその近辺の宿泊施設の競合分析を行い、適切な客室ランクや客室数を算出し、収支予測を行いました。その結果、相談当初はドミトリーを中心に考えられていたホテルですが、マーケットで足りていないリーズナブルで上質な客室をもったホテルの方が成功する可能性が高いことがわかり、20室程度の個室客室と16床のドミトリーを融合したブティックホテルを展開することを提案し、決定しました。
予算が限られる中、理想とする客室ランクを実現するための必要投資額の計算なども行いつつ、客室レイアウトをはじめとした建築設計アドバイスを実施しました。また、限られた床面積の中での快適性を保ちながら、少数人員でもストレスなく運営ができるようなバックオフィス含めた導線設計を行いました。更に、効率的なオペレーション設計、接客・清掃等のスタッフトレーニング、PMSなどの有料システムを使わずにペーパレスで行える予約・在庫・会計管理のシステム設計など、事業成功に道びくためのホテル開業から運営に関わる様々な支援業務を行いました。その他、館全体及びホテルのネーミングやロゴデザイン、コンセプト策定や意匠決定、またキービジュアルやWEBサイト制作の各フェーズにも参画し、開業まで2年弱に渡り伴走サポートをさせて頂きました。
大規模なホテルではなく、また予算も限られたプロジェクトでしたが、いきいき唐津様の地方創生の想いと、それを可能にする収益、それらを同時に実現するホテル像をクライアント様とともに追及しながら、伴走したホテル開設支援事業でした。