HOTEL SHE, KYOTO
空間プロデュース
京都市・東九条にて2016年4月に開業したHOTEL SHE, KYOTOを、京都駅至近でありながら、伝統的な感覚では京都の外れであるとされる土地柄であることから『最果ての旅のオアシス』をテーマに、2019年3月にリニューアルオープンしました。
「京都ではない」とされてきた土地の歴史を解釈し、京都駅から南にまっすぐ伸びる烏丸通沿いにある小さな宿を、辺境にある隊商宿やハイウェイ沿いのモーテルといったモチーフになぞらえてコンセプトを設計しました。また、その世界観を体現すべく、大阪を拠点に活動する内装デザインオフィス・at.o.deによって伝統的な「京都=和風」といった画一的なアプローチをあえて外れ、無国籍的で浮遊感のある空間デザインを実現、またキービジュアルにイラストレーター・辰巳菜穂、ロゴデザインにデザイナー・ki_moiなど、時代の空気感を捉えた注目のクリエイターとタッグを組みました。
「飽和状態にある京都観光の喧騒から少し離れた場所で旅の渇きを潤してほしい」という思いから、BIG BABY ICE CREAMとコラボレー
ションした、アイスクリームパーラー『PARLOR SHE, SIDE』を併設し、クラフトコーラブランド『ともコーラ』を中心に、ノンアルコールドリンクの選択肢を広げる提案をしています。また、『最果ての旅のオアシス』というコンセプトへのオマージュとして旅に必要な日用品を調達するためのKIOSKを設置し、プライベートブランドである『BOY MEETS SHE,』のグッズをはじめ、国内外で密かに注目されているD2Cブランドの販売もしています。
ホテル全体を『メディア』として捉え、シーズナルテーマに合わせて、コンセプトルームやイベント、POPUP、アメニティなど様々な顧客接点を通じて、世の中に新しい選択肢とされるべきアイテムやライフスタイルを提案しています。詩人・最果タヒとコラボした宿泊型展示『詩のホテル』や、イラストレーター・たなかみさき、Brooklyn Breweryとトリプルネームコラボした宿泊体験『ホテルし〜』、ホテル全体を舞台に見立てた泊まれる演劇『STRANGE NIGHT』など、ホテルの余白を拡張する宿泊体験を生み出しています。